この記事は「メータインとメータアウト」についての内容となっています。
「メータインとメータアウトの違いが分からない」
「どっちでも一緒なんじゃないの?」
こんな悩みをお持ちの方に向けた内容になっています。
ここでのメータインとメータアウトは、空気圧制御装置におけるスピードコントローラーの制御方式を指します。
メータインはエアシリンダーに空気を供給する側の流量を調整します。
一方で、メータアウトはエアシリンダーから空気を排出する側の流量を調整します。
それぞれの特徴をみていきましょう。
▼メータインの特徴
【引用元】https://www.ckd.co.jp/
役割
エアシリンダーに空気を供給する側の流量を調整する役割を担っています。
メータイン制御はエアシリンダーの動作速度を正確に制御することができます。
しかし、エアシリンダーの動作に合わせて流量を調整する必要があるため、制御が複雑になるというデメリットがあります。
目的
圧力調整弁、流量制御弁、圧力計、流量計などの要素が含まれています。
圧力調整弁は圧縮空気の圧力を調整し、流量制御弁は圧縮空気の流量を調整します。
また、圧力計は圧縮空気の圧力を測定し、流量計は圧縮空気の流量を計測するために使用されます。
動作原理
圧力調整弁によって圧縮空気の圧力を調整し、流量制御弁によって圧縮空気の流量を調整することで、空圧装置に必要な圧力を維持することです。
メータインはエアシリンダーやエアモーター、エアコンプレッサーなどの空圧装置に広く応用されており、これらの装置の動作を安定させるために重要な役割を果たしています。
メータインの注意点としては、圧力調整弁と流量制御弁を適切に調整することが挙げられます。
また、メータインはエアシリンダーの動作に応じて流量を調整する必要があります。
圧縮空気の圧力が高くなりすぎると故障の原因になるため、圧縮空気の圧力を適切に管理することも重要です。
▼メータアウトの特徴
【引用元】https://www.ckd.co.jp/
役割
エアシリンダーから空気を排出する側の流量を調整する役割を担っています。
メータアウト制御は、エアシリンダーの動作速度を正確に制御することができますが、エアシリンダーの動作に応じて流量を調整する必要がないため、制御が比較的簡単であるというメリットがあります。
目的
圧力調整弁、流量制御弁、圧力計、流量計などの要素が含まれています。
圧力調整弁は圧縮空気の圧力を調整し、流量制御弁は圧縮空気の流量を調整します。
また、圧力計は圧縮空気の圧力を測定し、流量計は圧縮空気の流量を計測するために使用されます。
動作原理
圧力調整弁によって圧縮空気の圧力を調整し、流量制御弁によって装置から排出される空気の流量を調整することで、排気の速度と圧力を制御します。
メータアウトは、エアシリンダーやエアモーター、エアコンプレッサーなどの空気圧装置で広く使用されており、これらの装置から排出される空気の圧力を制御し、装置の動作を安定させるために重要な役割を果たしています。
メータアウトの注意点としては、圧力調整弁と流量制御弁を適切に調整することが挙げられます。
また、メータアウトはエアシリンダーの動作に応じて流量を調整する必要があります。
圧縮空気の圧力が高くなりすぎると故障の原因になるため、圧縮空気の圧力を適切に管理することも重要です。
メータアウトとメータインの使い分け
一般的には メータアウト形式が採用されることが多いです。
メータアウトは一般的に複動形のシリンダに良いとされています。
理由は単純で、メータインを利用するメリットがないからです。
安定した推力を得ながら出口でスピードを調整する。
それはロッド押し出し方向も、引き側でも同じことです。
メーターインが利用される場所としては単動シリンダに多く利用されます。
これは構造を考えると理解しやすいですが、単動シリンダは入る側にしかスピードを調整できない欠点があるからです。
そのため必然的にメータインを利用する必要があります。
エアシリンダーについてはこちらの記事で紹介しています。
メータインとメータアウトの違いや役割の相違点は、次のとおりです。
メータイン:
- エアシリンダーに空気を送り込む側の流量を調整する方式
- エアシリンダーの動作速度を正確に制御できるため、装置の精度を向上させることができる
- 制御が複雑になるため、装置の設置・保守が難しくなる
メータアウト:
- エアシリンダーから空気を排出する側の流量を調整する方式
- エアシリンダーの動作速度を正確に制御することはできないが、制御が簡単なため、装置の設置・保守が簡単になる
メータインとメータアウトの安全性を確保するための適切な設計のポイント
- 圧縮空気の圧力を適切に制御できる装置を選ぶこと。
- メータインとメータアウトは、エアシリンダーの動作速度を正確に制御できる装置を選ぶこと。
- エアシリンダーの動作に応じて流量を調整できる装置=スピコンを選ぶこと。
関連するスピコンについてはこちらの記事で紹介しています。
まとめ
今回はメータインとメータアウトについてご紹介してきました。
・メータイン
エアシリンダーに空気を供給する側の流量を調整
制御が複雑になるため、装置の設置・保守が難しい
・メータアウト
エアシリンダーから空気を排出する側の流量を調整
制御が簡単なため、装置の設置・保守が容易
一般的には メータアウト形式が採用されることが多い
今回は以上になります。最後までご覧いただきありがとうございました。